犬の整体・マッサージ
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犬も人間と同じように、肩や腰がこったり、負担がかかって痛みが出たり、歩くのが遅くなったりもします。
特に、犬は基本的に前足に重心があるので、肩に負担がかかりやすいのです。肩甲骨の角度は45度に傾いた状態が理想的なのですが、高齢になってくると90度くらいになってしまい、肩を脱臼する恐れがあります。
シニア犬になると筋肉が衰えてくるので痛みをかばって歩くようになり、全身の骨格のバランスが崩れてしまう・・・というような悪循環におちいりやすいです。犬の整体・マッサージは、筋肉や関節をほぐし、全身の筋肉のバランスを整え、関節の可動域を広げてあげることでより正常な骨格の状態に近づけてあげることが目的です。
筋肉が衰えると歩けなくなるだけではなく、血流が悪くなることで体温が下がり、結果的に免疫力も下がってしまうこともあります。整体・マッサージによって全身をほぐしてあげることで血流やリンパ、気の流れが良くなるので機能バランスが整い、自然治癒力を高めてくれる効果も期待できます。
その結果、シニア犬・老犬のロコモティブシンドローム(運動器症候群)の予防・改善、スポーツドッグ等の不具合予防や筋肉&関節ケア、シニア犬・虚弱犬・繊細な犬などのケア、治療中の補助や緩和ケアなどの健康サポートにつながります。
症例1 椎間板ヘルニア(チン 5歳)
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手術が必要と判断された椎間板ヘルニア ステージ4のワンちゃんです。
歩行することができず、後ろ足に力が入らないので座り込む
状態でした。MRIの画像と触診等の検査の結果、後ろ足に関係する腰椎から仙骨の異常のある部分を施術し、左右の股関節のストレッチと筋肉の刺激を行いました。施術後はぐっすりと眠れたり、食欲も正常に戻り、立つこともできるようになりました。施術から2週間後には、ふらつきながらも走ることもできるようになりました。現在は月に一度のメンテナンスでふらつくこともなく元気な日常生活を過ごせています。
今回のような急性期には、毎日もしくは2日に1度の短期集中施術期間が必要です。
症例2 濃皮症などの皮膚病(バーニーズマウンテンドッグ 7歳)
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お腹や背中、股関節内側からフケが出たりかさぶたが出来き、かゆいので自分で掻いたり舐めたりしている状態のワンちゃんです。獣医さんから処方された内服薬で少しだけ治まりましたが、完治せずに数種類の薬を服用しても全く効かなくなったということで来院されました。副腎に関係する下部胸椎、上部腰椎の異常を検査し施術を行いました。
施術と飼い主さんの週2回のシャンプーのおかげで現在はすっかり良くなりました。